インプラントと

「インプラント」とは、体内に埋め込む医療機器や材料のことをいいます。人工関節もインプラントです。ここでいうインプラント(デンタルインプラント=歯科インプラント=歯科におけるインプラント)とは、歯の抜けてしまった部位に人工の歯根(しこん)を外科的手術により埋め込んで、人工歯根が顎(あご)の骨に固着した後、人工の歯冠(しかん=被せ物)を上から装着する治療です。
インプラントの素材には生体との親和性が高い「チタン」が使用されています。このチタンは長年の臨床研究でインプラントの素材として最も安全であり、また顎の骨としっかり結合することが確認されています。インプラントと顎の骨がしっかり結合すれば、その上に丈夫で安定した人工の歯をつけることが出来ます。つまり、インプラント治療では、天然の歯のような見栄えだけでなく、これまでの入れ歯やブリッジでは満足することが難しかった“食べる・話す”という機能も、より天然の歯に近い形で機能させることができるようになるのです。ただし、インプラント治療は、人工歯根をあごの骨に埋めるための手術が必要となります。
よく「骨が足りなく難しいので出来ないといわれた」というケースを耳にしますが、そのようないわゆる「難症例」でもあきらめないで下さい。特殊手術や使用するインプラントによって治療出来る可能性がございます。
インプラントは絶対に永久的もつというものではありませんが、日々の清掃(歯磨き)と歯科医院で行う定期的な検診(メンテナンス)を継続することで長期的に良好な予後が期待出来る治療法でもあります。埼玉県 狭山市 南入曽にある『ふなき歯科』では、インプラント埋入後のメンテナンスを重視しております。半年に一度のメンテナンスを行うことでインプラントを生涯にわたり長持ちさせることも可能となります。

従来の治療法との比較

歯を失った場合に、失われた噛む機能を補う治療法で、インプラント以外の治療法としては「ブリッジ」という治療法があります。ブリッジでは、歯を1本失った場合、失った部分の両となりの健康な歯を削ってブリッジを支える土台の代わり(支台歯)とし、その上から連なった人工の歯をかぶせます。
ブリッジの土台にする歯が、うまい具合に両側にない場合は、「部分入れ歯」がります。部分入れ歯では金属製のバネを健康な残っている歯に引っ掛けて(鉤歯)入れ歯を支えます。

これらの治療法にも、保険で安く出来る、入れ歯なら取り外しが出来るなどのメリットがありますが、実は、毎日行われる「噛む」ことは、想像以上に強い力を歯にかけています。実際、奥歯1本にかかる荷重は、その人の体重程度ともいわれています。これがブリッジでは、失われた歯の分まで、支台歯となる歯が負担することになるので、支台歯1本あたりにかかる荷重は通常の歯の約1.5倍にもなります。このように削られた支台歯は、余計ににかかる荷重とそもそも削ってしまったことにより痛みやすく、この支台歯がだめになってしまうと、さらに広い範囲のブリッジに作り直さなければならなくなることもあります。さらに歯がない部分の骨は、噛むことによる刺激が全くかからないために次第に痩せて下がっていってしまいます。入れ歯の場合も、金属のバネを引っ掛けている歯は、横揺れの力がかかり、抜けやすくなってしまいます。

対して、インプラント治療では他の歯とは関係なく、完全に独立してチタン製の歯根を埋入してその上に人工の歯を被せるという治療のため、残っている健康な歯を削ったり、負担が増加することはありません。あごの骨にはインプラントを通じ、天然の歯と同じように噛む刺激が伝わりますので、歯周病のような病気にならない限り、骨が痩せる程度も少なくなります。

近年、インプラント治療の技術も進歩し、歯科治療では歯の欠損における有効で自然な治療法として確立しています。残っている歯を大切にして将来に多くの歯を残したい方に、インプラント治療をおすすめしています。

歯科インプラントの歴史

実は歯科におけるインプラントには歴史があります。紀元3世紀頃のローマ時代の人骨に鉄でできたインプラントが埋まっているケースががヨーロッパで発見されてたり、紀元7世紀頃の貝で作られたインプラントが埋まっている人骨が中南米で発見されたりしています。ただ、治療法がしっかり確立されたのは近年になってからです。1952年にブローネマルク博士により金属のチタンが骨と結合することが発見され、1965年からネジ状のチタン製のインプラントの臨床応用がスタートしました。1980年代になってからは、骨と結合するチタン製インプラントの臨床結果が非常に優れているということが世界的に知られるようになり、様々な改良が加えられながら、ながら一般的な治療法として広く普及されています。